レンタルビデオ店で働く映画オタク少年だったタランティーノ。どの作品を見ても、「ああ、この人は本当に映画が好きなんだなあ」と思わせる。我々映画を志すものなら羨ましくてしょうがない人だと思う。彼の映画は『何かを得たい・学びたい』という気持ちで見るよりも、子どもの頃、『ウルトラマン』や『ドラえもん』の映画を見に行った時のような気持ちで『タランティーノ映画』は見て楽しんで欲しい。
レザボア・ドッグス 4Kリマスター版 Blu-ray [Blu-ray]
『レザボアドッグス』 1993年公開 上映時間100分
タランティーノが劇場監督デビューした作品。宝石強盗に失敗し、アジトに集まってきた男達。裏切り者は誰か?視点を変えながら密室で繰り広げられるサスペンス。 【おススメポイント】 いきなり銀行強盗が失敗したところから始まる。そこから一気に引き込まれてしまいます。低予算で作る為、衣装は俳優たちの自前。大学の映画サークルのノリのような作り方でここまで楽しめる作品になるとは・・・天才・鬼才と呼ばれるまさに原点の作品です。
パルプ・フィクション 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]
『パルプフィクション』 1994年公開 上映時間154分
監督第2作で、1930~40年代のアメリカで流行した大衆向け雑誌の犯罪小説をモチーフに、3つのエピソードが交錯する斬新なスタイルで描いたクライムドラマ。 【おススメポイント】 20代の頃はじめて見た時は、バラバラだったストーリーが最後に繋がる、正直斬新とは思ったけど面白いとは思わなかったです(笑)。でもまたしっかり見直すと、くだらないエピソードを放しながら銃をぷっぱなしたり、死体の処理で四苦八苦する殺し屋の姿は面白い。殺し屋・ドラッグ・マフィアなどアメリカ映画では定番なモチーフを少しオタクっぽいマニアックな目線で描くところが魅力。
脚本家として・・・・ 『トゥルーロマンス』『ナチュラルボーンキラーズ』『フロムダスク・ティル・ドーン』他にもあるかもしれませんが、この3作品もめちゃくちゃ面白いです。 【タランティーノへの私見】 ほんとーーーーーに映画が大好きなんだろうなとつくづく思います。映画オタクのまま、作品を作り続けられるのが凄い。私もこんな風に映画監督になれたらどんなに幸せかと思います。やっぱり『努力』は『好きパワー』にはかないません。ただ世間的に評価が高い『ジャンゴ』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『キル・ビル』は僕個人的には微妙ですが、またじっくり見ると印象がかわるかも・・。『ヘイトフル・エイト』はまだ見ていないですが、絶対面白い気がします。